ククリヒメのお話
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この世界に、夫婦の神さまが生まれました。
イザナミとイザナギです。
ナミとナギは仲良しの夫婦でした。ふたりの使命は、国生みという大地を生み出すことと、神産みという地上のための神さまたちを産み落とすことでした。
ナミとナギは夫婦仲良く過ごし、多くの国と神を産みましたが、ナミは火の神を産むときに燃えてしまい、死んでしまいました。
ナミは黄泉の国に向かい、ナギは神の世界に残りました。
ふたりは再び会うことがかないませんでした。
ナミは黄泉の国の神になったからこそ、ナギとは大きな天の川により隔たれた世界に住むことになったのです。
ナミはナギのことが大好きな気持ちを乗せて、黄泉の国から魂を作り、人を地上へ送りだしました。
ナギはナミに会いたい気持ちを乗せて、神の国から魂を作り、人を地上へ送りだしました。
地上ではナミの気持ちを持っている人と、ナギの気持ちを持っている人が出会えるように、ククリヒメという神が率先して縁結びをするようにしました。
ククリヒメは人と人の魂のふたつをくっつけて、ナミの好きという気持ちと会いたいという気持ちを繋げます。
ククリヒメによる縁結びによって、ナミから生まれたナミの好きという気持ちが報われました。
そしてナギから生まれたナミに会いたい気持ちが報われます。
ナミとナギは、ときおり地上にいる人を介して再会することが出来るようになりました。
七夕では、イザナミとイザナミのふたりも一度の逢瀬をすることができるようになりました。
しかし、七夕の日以外は、天の川銀河に住む人たちがふたりを出会わせているのです。
終わり