夜が明けるよ。
夜明け前が一番暗い。
世界は昼と夜に分けられる。
夜の世界では相手は鏡。
昼の世界では相手はガラス越し。
夜の世界の暗闇では、相手を見ることは出来ないけれど、相手からしかわからない自分が見つかる世界。
相手は常に自分の世界。多くのすべてがミラーリングする鏡の世界。
投影世界。
投影世界の鏡の世界から抜け出す人たちは、鏡の概念終わらせる。
鏡からみえる相手は自分だとよく理解した。
だからこそ、人を懲らしめてはならないと知る。
そして、自分と向き合うことは他人と向き合うことだと理解した。
したらば夜が明ける。
だけど、夜明け前が、一層暗い。真っ暗闇の中で前も後ろも何も視えない世界に放り込まれる。
鏡にも何も映らず、困惑もする。そんな世界で多くの人がもつ闇たちが押し寄せてきては、自分を破壊しに来るだろう。
闇を投影する世界が夜明け前。
そのとき、耐えて耐えて耐えて、耐え抜いた先にようやく夜明けが始まる。
夜明け前が一番くらい。夜明け前こそ、本当の暗闇の世界。影が実体化している闇の世界。
今までの道理は通じない。今までの正義は通じない。敢えてひとつ言うのであれば、暗中模索も意味がない。
夜明け越すと未来が見える。
あなたの世界は明るみが生まれる。今まで鏡のように投影していたものがガラスだと知れる。
あなたは初めて向こう側に他人を見つけた。
今度はお互い合わせていかなければならない。
阿吽の呼吸で「あ」と「うん」が必要。はじまりとおわりが呼吸を合わせるガラス越し。
お互いひとつに合わさったとき、心が重なり合ってひとつになれるよ。
この境界線を破壊するときが来た。
鏡であれば破壊することができないが、ふたりを隔てるガラスは破壊が出来る。
この世の世界の連動を破壊する。
連動していた部分をすべて個別化させる。
否、これは個別化ではない。「ひとつ」になる。
個別化でありながらひとつに戻す。
夜が明ければすべてを見通す世界がやってくる。