お互いの帰る場所を作ってる(追記:毛虫の私の話)
Kindle版
さよなら、ツインレイ
当時はこれでおしまいなんだ・・・。そんな風に思いながら書いた『さよならツインレイ』。結果的にさよならしたのは、神交法の相手であるツインレイの霊体だった件。今更振り返って読んでみると納得がいく一冊だが、当時はよくわかっていなかった。
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「家族ってなに?」
「帰る場所」
帰りたい。でも、帰れない。
だって、まだ安全な場所じゃないから。まだ安心な人じゃないから。
まだ不安定だから。
不安定な場所には帰れないし、不安定な人のところにもいけない。
あのね、お互い「帰る場所」になりたいの。
帰る場所になりたいから、帰る場所を安全や安心で整えてる。
帰れないのは帰る場所がまだ出来上がってないから。
ちゃんと安心と安全が戻れば、帰ってくるよ。
見せかけでも、ハリボテでもない安心と安全。
前回はハリボテだったね。バレちゃったね。見破られちゃったから、今度はイチから建て直し。
裏切られてなんてなかった。裏切ってもいなかった。
帰る場所になりたかったけど、危険がいっぱいだから、危険は退けておくんだよ。
今度はちゃんと帰る場所になれるように、家族になれるように。
まだ、頑張れる。
散歩中に毛虫がいた。
イライラしてた。姉のことでムカムカしてた。踏み潰してやろうかと考えた。踏み潰せたらすっきりするんだろうなァって思った。
でもね、出来なかった。私に害をなしたわけでもない虫を殺すことができなかった。それが私。
私の中に「殺人者」がいた。姉により生まれた存在の自己。
一緒にいたら、彼くんを追い詰めて殺しちゃってたかもしれない。
私の中にいた人殺しはこう言った。
「私にならなくていいよ、出番がなくてよかった。役たたずでよかった。」
私の中の人殺しは、自分の活躍の場がなかったことを喜んだ。
誰も殺さずに済んだ。
――・・・・・・よかった。
自己統合。
友達に、毛虫の話をしたら「それでいいんだよ」って言ってくれた。出来なくていいって教えてくれた。
心が救われた。
それから「なとちゃは子供を虐待なんてしないよ。いっぱい傷ついてきたんだから。あなたは人の苦しみがわかる人だから」って言ってくれた。
私を認めてくれる友達がいて、本当に良かった。自分のことを話せて本音が言える友達がいて、本当に良かった。
毛虫のくだり、芥川龍之介の蜘蛛の糸みたい。
毛虫は私です。ただ生きているだけの存在である、私のことです。
この人殺しの人格がいたから、私は不安定で、安全では無い帰れない場所だったんだね。