分からなかったことが、色々と分かるようになる。

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Kindle版
さよなら、ツインレイ
当時はこれでおしまいなんだ・・・。そんな風に思いながら書いた『さよならツインレイ』。結果的にさよならしたのは、神交法の相手であるツインレイの霊体だった件。今更振り返って読んでみると納得がいく一冊だが、当時はよくわかっていなかった。
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彼との別れが起きたとき、あのとき、彼がどんな気持ちだったのかが分からなかった。
でも、去年の夏。出会った男性に色々と言われて、さすがに自分勝手過ぎると思って怒ったんだ。
そのとき、私が感じたことが彼が感じていたことだったんだなって思った。
なんていうのかな。
同じような経験をしたっていうか。これ、何度も繰り返しているんだけれど、彼がどのように思い、どのように感じていたのかが、私はさっぱりわかっていなかった。
自分のことで一生懸命で、相手の視点でまで捉えられなかったっていうか。
相手がどんな風に感じているのか――が分からなかった。
同じように私がどう感じていたのかを彼は知らなかったと思うし、私が何をしていたのかについても知らなかったと思う。
相手の気持ちはわからない。だから自分勝手に決めつけない。
これは出来るようになってたけれど、相手の気持ちをあのとき以上に知りたいと思ったことはない。
占いで『相手の気持ち』を何度も占ってしまう人たちの気持ちと同じものを経験した。
彼はあのとき、いっぱいいっぱいだった。
自分がするべきことをしていて、連絡もままならない忙しさがあった。
だけれど、私はそれがわからなかった。
他にも色々分かったんだけれど、なんかもうやるせないから書かない。
ただ、分かったことは、彼にとって私は赤の他人であって、まだ一線を越えているわけでもない、心を許しているわけでもない人だったということ。
結局、ここには温度差があった。
私は彼を他人だとも思っていなかったし、ちゃんと一線を越えることが出来ている関係性だと思っていたのだ。
私の主観では、そう捉えていて、相当イタイ人だったんだなと思った。
彼の言い分では、ちゃんと心を開示できるようになりたいとは言っていたけれど、当時の私が言っていた通り、彼にとって私は敵であり、味方でもなければ、他人だったのである。
それは私を信じることが出来なかったから。
その理由は色々あったんだろうけれど、信じられない理由も、もちろん私のなかにあったんだなーって思った。
私も去年の男性に対しても、信じられない理由が彼自身にあったし。
それは「自分以外の誰か」に対して、どういう態度だったのか――が指針だったんだなって思った。
自分以外の誰かに不誠実なのに、どうして自分に誠実なのか。
ここは『特別だから』という考え方がない。
みんな同じで、みんなに同じように接していると、彼はとても公平な人だったんだと思う。
私にも、他の誰かにも。
でも、彼にとって私は『特別』ではなかった。私は彼だけが特別だったのだ。
彼は自分を公平に扱って欲しかったんだろうし、私は彼に特別に扱って欲しかった。
色々なことを今、理解しているけれど・・・・・・
なんていうのかな。
今、理解して。
うーん・・・・・・
なんていうのか。
私の悪い側面がめちゃくちゃ見えている人だったんだなーって思った。
それが余計に彼を閉鎖させたもののひとつなんだろう。
なんていうか。
私は、去年の男性ともう一回関わって、付き合い直そうとは思わない。
彼も同じ気持ちだと思うんだよな。やり直したいとは思わない。
もし、このサイレント中に私が彼が私の悪い部分だと捉えていた欠落部分を治したとしても――だ。
また、同じような結果になるんだろうなって思うと思う。去年の男性に私がそう思うから。
去年の男性には、たまに思うことがあって。
あのとき、私がもっとちゃんと逃げずに話すことができたら、また、違った結果になっていたのかなとは思う。
なんかもう面倒くさくなって、私は切り捨ててしまったんだけれど、それはただ自分が否定されている、話を聞いて貰えないっていう感覚があって(相手は常に自分が被害者だって思いこんでいるから)向き合いたくなかった。
それから、私はずっと自分に問題があるとは思っていて、確かにやっぱり自分に問題があったんだなって自覚できた。
あのときの私にとって、やっぱり彼がもつ問題が見えていたから、彼にも問題があったと思う。
どちらにも問題点があったと思うんだけれど、それらが絶妙に噛み合わさって、大騒動の大破局にいたった。
これはもうどうしようもない運命が成しえたものだとも思うし、あれから私は『彼の気持ち』を自分の事のように散々経験することにもなった。
彼だけが悪いとは、一切思っていなかった。
彼も同じように、私だけが悪いとは思っていないと思う。そこらへんは信じられる人だった。
去年の男性とは違うところ。
あのときの彼と私は、まだ大人になりきれていなくて、自分の善悪がすべてだったような気がする。
相手にも善悪があるのだ――という解釈が落ちているっていうか。相手がその落ち度があったとしても、そこに罪は無いっていうか。
とは言えど、もう過ぎたことだよなー・・・・・・とか思ってる。
どんなに反芻したところで時間が遡るわけでもないし、やり直せるわけでもない。
やり直したいとは思っているけれど、相手が許してくれるとは全く思えない。